国内移動手段

陸路による長距離移動には、鉄道や長距離バスを利用しましょう。マレー鉄道はマレー半島を縦断する路線。長距離バスは小さな町にもアクセスできて便利です。 バスや電車が運行していない地域では、タクシーを利用しましょう。日本に比べて料金は安価で、英語も比較的通じるので便利です。また、都市部であれば、好きな時間に、好きな場所に呼び出しできるタクシー配車「Grab」サービスを利用するのも手。 車好きなら、レンタカーを利用して、旅の行動範囲をぐっと広げましょう。


マレー鉄道(KTMB)

マレー半島を南北に縦断する長距離鉄道。マレーシア国鉄公社が運営しています。南端のジョホール・バルを基点とし、イポーやタイピン、隣国のタイまでつなぐ西側のルート。内陸部のジャングルを通り、東海岸コタ・バルへ向かう東側のルートの2つがあります。通称「マレー鉄道」とよばれ、鉄道ファンに人気。車窓からの原風景も醍醐味です。


長距離路線(インターシティ)

西側ルート
パダン・ブサール ⇒ クアラルンプール ⇒ ジョホール・バル
東側ルート
トゥンパット ⇒ ゲマス ⇒ ジョホールバル

▸ マレー鉄道(KTMB)Webサイト

列車の種類


ETSElectric Train Service

マレー鉄道は、近年電線化が進み、この区間を走る列車をETSとよびます。西側の北端パダン・ブサール(Padang Besar)駅からゲマス(Gemas)駅まで、ETSによる運行。ETSの車両タイプは、プラチナ、ゴールド、シルバーの3種で、プラチナは停車駅が少なくスピーディー、シルバーは各駅停車です。全席指定席です。


インターシティInter City

マレー鉄道は、近年電線化が進み、この区間を走る列車をETSとよびます。西側の北端パダン・ブサール(Padang Besar)駅からゲマス(Gemas)駅まで、ETSによる運行。ETSの車両タイプは、プラチナ、ゴールド、シルバーの3種で、プラチナは停車駅が少なくスピーディー、シルバーは各駅停車です。全席指定席です。


コミューターKomuter

利用者が比較的多い一定区間を走っているのは、コミューター電車(通勤電車)です。西側のバタワース(Butterworth)駅からタイ国境近くのパダン・ブサール(Padang Besar)駅間。また、クアラルンプール中心地とその周辺のエリアを結ぶ近郊路線も、KTMコミューターとよびます。


シャトル列車Shuttle Train

南端のJBセントラル(JB Sentral)駅とシンガポールのウッドランド(Woodlands CIQ)駅間は、シャトル列車が運行しています。コーズウェイ(Causeway)を渡る列車で所要時間は5分。シンガポール出入国チェックポイントへのアクセスが可能で、陸路で国境越えができます。運行時間は30分から1時間半間隔。全席指定席です。


POINT
車内はエアコンでかなり寒いので、防寒対策を行ってください。  

※ウッドランド(Woodlands CIQ)=ウッドランド出入国ポイント

切符の購入方法


マレー鉄道(KTMB)のホームページで切符の購入が可能です。注意点としましては、ETS、インターシティ、シャトル列車など、利用希望の列車の種類が違う場合、通しで購入することはできません。たとえば西側のルートであれば、パダン・ブサール駅からゲマス駅まではETS区間、ゲマス駅からKLセントラル駅まではインターシティ区間となり、別々に購入する必要があります。

例)KLセントラル⇒ウッドランド [以下の3枚が必要です]
1)KLセントラル(Sentral Kuala Lumpur)→ゲマス(Gemas)までのETSを購入
2)ゲマス(Gemas)→JBセントラル間のインターシティを購入
2)JBセントラル→ウッドランド間のシャトルを購入

キャンセル・払戻しについて
オンラインで購入したチケットのキャンセル・払戻しは、マレーシア国内のKTMBインターシティのチケットカウンターで出発の4時間前まで可能です。
・該当便出発の72時間以上前の取消・払戻→代金の75%の返金
・該当便出発から72時間を切った取消・払戻→代金の50%の返金
・該当便出発から4時間を切ったチケットに関しての払戻しはありません。
・代金の払戻しは、決裁したクレジットカード(Visa/Master)へ6か月以内に返金します。

時刻表


マレー鉄道(KTMB)Webサイト(英語)で、路線図と時刻表が確認可能です。

※ブラウザによって、うまく表示されない場合があります。  



長距離バス

長距離移動の強い味方、バス。マレーシアの幹線道路はよく整備されているので、長距離バスで国内各地への移動が可能です。本数も多く、複数のバス会社が運行しています。渋滞などの道路事情の影響を受けるのは難点ですが、クアラルンプールからペナンなどの長距離路線(所要時間は4時間半程度)でも、運賃がRM20~30と格安。また、国内移動だけでなく、シンガポールやハジャイ(タイ)行きの国際バスも運行しています。

POINT
サービス、料金、運行時間など運行会社によって異なりますので、利用の際は必ず事前にバスターミナルで確認してください。

クアラルンプール国際空港(KLIA)発着

長距離バスを使って、KLIAからイポーやマラッカへ行くことが可能です。


クアラルンプール市内のバスターミナルと行き先

行き先 バスターミナル
北部行き(イポー、ペナン島など) プドゥラヤバスターミナル
[アクセス方法] ラピッドKL「プラザラクヤット駅」徒歩約5分。またはタクシー
南部行き(マラッカ、ジョホールバル、シンガポールなど) TBSターミナル
[アクセス方法] ラピッドKL、KTMコミューター「バンダル・タシク・セラタン駅」直結
東海岸行き(クアラトレンガヌ等) プトラターミナル
[アクセス方法] タクシー

ジョホールバルからシンガポール間のバス

※ジョホールバルCIQ = ジョホールバル出入国ポイント

出発地(シンガポール)→
到着地(ジョホールバル)
バス会社 バス
番号
運行
時間
所要時間 料金
チャンギ空港 → ジョホールバルCIQ リージェントスタートラベル TS1 8:15-23:15 約2時間 S$10 ※
リゾートワールドセントーサ → ラーキンバスターミナル リージェントスタートラベル TS8 8:00-00:15 約2時間 S$7 ※
MRTクランジ(Kranji)駅 → ラーキンバスターミナル コーズウェイリンク CW1 4:30-23:30 S$1.5 ※
クイーンズストリート → ラーキンバスターミナル コーズウェイリンク CW2 6:00-23:45 S$3.3 ※
ジュロンイースト → ジョホールバルCIQ コーズウェイリンク CW3 7:30-23:45 S$4 ※
ニュートンサーカス → ジョホールバルCIQ コーズウェイリンク CW5 6:00-23:30 S$3.3 ※

※出発地点がシンガポールの場合、料金の通貨はシンガポールドルになります。

出発地(ジョホールバル)→
到着地(シンガポール)
バス会社 バス
番号
運行
時間
所要時間 料金
ジョホールバルCIQ → チャンギ空港 リージェントスタートラベル TS1 5:00-21:00 約2時間 RM10
ラーキンバスターミナル → リゾートワールドセントーサ リージェントスタートラベル TS8 6:30-21:30 約2時間 RM7
ラーキンバスターミナル → MRTクランジ(Kranji)駅 コーズウェイリンク CW1 4:15-23:00 RM1.9
ラーキンバスターミナル → クイーンズストリート コーズウェイリンク CW2 4:15-23:00 RM3.4
ジョホールバルCIQ → ジュロンイースト コーズウェイリンク CW3 4:30-20:20 RM6
ジョホールバルCIQ → ニュートンサーカス コーズウェイリンク CW5 5:00-22:30 RM3.4

スケジュールは現地各バス会社のwebサイト(英語)をご確認ください
・バス会社:リージェントスタートラベル
・バス会社:コーズウェイリンク


クアラルンプールから各都市への所要時間と料金の目安

都市名 所要時間 料金
ペナン(バタワース) 7時間 RM25前後
イポー 4時間 RM12前後
キャメロンハイランド 5時間 RM13前後
マラッカ 2時間 RM8前後
ジョホールバル 6時間 RM20前後
クアンタン 5時間 RM15前後
シンガポール 7時間 RM25~30
ハジャイ(タイ) 10時間 RM35前後

※金額は目安です。バス会社により異なります。


切符の購入方法

バスターミナルのチケットカウンターで購入、またはインターネットの予約サイトで事前購入が可能です。乗車日、乗車地、降車地を入れると、それに適したバスが表示され、カード決済でチケットが購入できます。



タクシー

クアラルンプール市内のタクシーは原則メーター制です。ただし、渋滞が予測される雨や通勤ラッシュ時には交渉を求められたり、ひどい渋滞によって高額になることもあるので注意しましょう。青い車体のエグゼクティブタクシーは、若干割高ですが、必ずメーター制。ペナンやマラッカなど地方都市では交渉制のことも多く、事前にホテルのフロントで相場を聞いておくと安心です。

乗車の際の注意
・必ず助手席ダッシュボード上にある顔写真付きのライセンスを確認し、営業許可のあるタクシーか確認して下さい。掲示されていないタクシーには乗車しないでください。
・相乗りのシステムはありませんので、安全上、ドライバー以外にも人が乗っているタクシーには絶対に乗らないで下さい。
・安全の為、乗車の際は必ず後部座席に乗車してください。

タクシー配車サービス《Grab Taxi》

ご自分のスマートフォンで車両を手配するサービスです。専用アプリ「Grab」をダウンロードし、アプリ内で現在地をタップ。目的地を入力すると、登録しているドライバーのなかで、1番近くにいるドライバー名が表示されます。その際、目的地までのおよその料金、所要時間が表示されるので、車両ナンバー、ドライバーの名前もしっかり確認し、OKであれば、アプリ上で手配をします。現在、クアラルンプール、ペナン、マラッカ、コタキナバル、ジョホールバル、クチン、ランカウイ、プトラジャヤほか国内30都市で利用可能です。

タクシー料金

基本料金 RM3(最初の2kmまで)
追加分 10セン(115mごと)
電話で呼んだ場合 RM1~2の追加料金がかかります
夜間料金 5割増し(23:00~6:00)

長距離チャーター

移動先でもタクシーを利用したい、短時間で複数の観光地を巡りたいときは、長距離チャーターがおすすめです。料金は利用するエリアや距離によって異なり、1時間単位での利用も可能。タクシーは宿泊中のホテルに紹介してもらうのが安心です。

主な都市への料金と時間の目安 (クアラルンプール市内発)

行き先 料金/片道 所要時間
シャー・アラム行き RM70 45分~1時間
キャメロン・ハイランド行き RM300 3時間半~4時間
ゲンティン・ハイランド行き RM100 1時間
フレイザーヒル行き RM400 2時間
ルムッ行き RM200 2時間~2時間半
イポー行き RM300 2時間半~3時間
クアンタン行き RM300 3時間
マラッカ行き RM200 2時間
KLIA(クアラルンプール国際空港)行き RM90~100 1時間

※料金は目安の金額です。必ず乗車前に確認をしてください。
※交通状況により、所要時間以上にかかる場合があります。



レンタカー

マレーシアの車道は、日本と同じ左側通行、右ハンドルです。近年では高速道路が整備され、レンタカーの貸出スポットも増えています。注意点としては、日本ではなじみのないロータリーシステム(信号のないラウンドアバウト)を採用していること。また、都市部は一方通行が多く道に迷いやすいこと。バイクが多いので、事故をおこさないよう細心の注意で運転しましょう。

主な利用条件

国際免許
マレーシアで運転するには、国際免許証(有効期限は1年)の保持が必要です。旅行前に入手しておきましょう。また、レンタカー会社によっては日本の免許証の提示を求められる場合がありますので、ご注意ください。

年齢制限
マレーシアで運転可能な年齢は21~70歳です。21歳未満の方はマレーシアでは運転できません。なお、レンタカー会社によっては、71歳以上の方でも貸出し可能の場合がありますので、各レンタカー会社でご確認ください。

運転歴
レンタカー会社によっては、契約時に、それまでの運転歴を求められる場合があります。2~3年の運転歴が必要であることがありますので、詳細は各レンタカー会社にお問い合せ下さい。

乗り捨て
都市によっては乗り捨てが可能です。

主なレンタカー会社

Hertz(ハーツ)
Avis(エイビス)
Europcar(ヨーロップカー)
Sixt(シクスト)
Kasina(カシナ)