なるほど世界遺産 January world Heritage Malaysia

歴史小路アチェ通りを歩く
ジョージタウンは町そのものが生きた博物館のよう。縦横無尽に張り巡らされた路地をぶらりと散策すれば、まるで世界史の縮図のような町の成り立ちに気づくはず。今回ご紹介するアチェ通りは地味な佇まいながらもジョージタウンの歴史に深く関わりをもつストリートです。
スマトラとの関係を物語る歴史スポット

静かな佇まいをみせる
アチェ通りモスク

名物トライショーで
のんびり巡ってみてはいかが。

インドネシア独立運動にも
関係の深い旧アラタス邸

アチェ通りLebuh Acheはジョージタウンの中でも古い路地のひとつです。イギリス統治時代のコロニアル建築や中国文化の影響が色濃いジョージタウンですが、アチェ通り界隈はお隣インドネシアとの関係が深いエリア。通りの名になっているアチェというのもスマトラ島北部の町(当時は王国)に由来しています。アチェ通りのランドマーク的存在が1808年に建てられたペナン島最古のモスク、アチェ通りモスクLebuh Ache Mosqueです。このモスクはアラブ出身のアチェ人富豪サイド・フセインによって建てられたもの。当時、海のシルクロードを取り仕切っていたのはもっぱらイスラム教徒のアラブ商人であり、アチェ経由での人の流入がペナン島における初期のイスラム文化を普及させていったという歴史的背景があります。また、アチェ通りとアルメニア通りの角に建つ旧アラタス邸Syed Alatas Mansion(現在ペナン・イスラム博物館)も、もとはサイド・アラタスというアチェ人富豪の邸宅でした。アラタスは当時オランダ統治下にあったスマトラ島(インドネシア)の独立を支援していた人物の一人で、1860年に建てられたこの邸宅は運動家による秘密結社の活動拠点として使われていました。旧アラタス邸からアルメニア通り沿いに数軒進めば、のちの辛亥革命前に孫文が滞在していた裕栄荘へと続いているのも興味深いところです。ジョージタウンに残るこうした歴史的背景にも思いを馳せながら巡ってみると町歩きも一層楽しくなりそうです。