なるほど世界遺産 美しきタイルから紐解く繁栄

センスが光る海外からのお取り寄せ

コンディション良く残っている
タイルは希少

ジョージタウンの
アルメニア・ストリートにて

ホテル・プリ(マラッカ)のロビー

プラナカンとはマレーシアへ渡ってきた初期の中国人男性と地元の女性との間に生まれた子孫の総称です。商才に長けたプラナカンの中からは、莫大な富を築く人が数多く誕生しています。そんな彼らが暮らした邸宅の特徴のひとつが、パステルカラーや花柄をあしらったタイルの数々です。しかし、アジア人同士の混血であるプラナカンの邸宅なのに、タイルの色使いやモチーフは中国的でもマレー的でもありません。というのも、これらのタイルは世界的な陶器ブランドの本拠地であるイギリスのストーク・オン・トレントをはじめとして、ヨーロッパ各地からわざわざ取り寄せたものだからです。時代はイギリス海峡植民地が繁栄を極めていた19世紀後半から20世紀初頭、語学力にも長けていたプラナカンの人々は、植民地統治の要職を任されたり子供をイギリスへ留学させるなど、既に広い視野と国際感覚を身につけており、そこから東西折衷のライフスタイルを発展させていったのです。これが単に混血の子孫という言葉だけでは語りつくせない、プラナカン文化の片鱗をうかがわせています。