9月号特集 クチンの町をそぞろ歩く “【買】アンティーク探しの旅”
クチンは、マラッカ、クアラルンプールと並ぶ、マレーシア屈指のアンティーク・スポットです。ほかの2都市に比べ、訪れる人の少ないクチンはまだ掘り出し物に出合える可能性の町といえます。そして、クチンのおみやげスポットといえば、なんといっても川沿いのメインバザールです。ここに立ち並んだショップハウスの多くはサラワクの工芸品を集めたおみやげ屋さんとアンティークショップです。
クチンでなにを探すか?

クチンのアンティークのメインは大きく分けて、ふたつのラインがあります。ひとつはサラワク原住民族の品々。もうひとつは中国陶器です。
前者は、サラワク博物館に展示されているようなオラン・ウルの耳飾りや、イバン族のビーズ細工や木彫りのお守りなどです。ただどれくらい古いのかというのは、店の人に聞いてもはっきりとしたことはわかりません。たぶん50年くらい前とか、100年くらい前とか、あいまいな答えが返ってくる場合がほとんどです。ビーズ細工に関しては、使われているビーズや糸などでだいたいの年代はわかるようです。
意外なほどよいものが揃っているのが後者の中国陶器です。歴史をさかのぼれば、5~6世紀頃にはすでに中国人の商人がこの地で交易を始めていたそうです。交易が活発になるのは10世紀くらいからで、その頃から中国側の物々交換の品として大量の陶器が運び込まれました。そのためクチンには、宋~元~明~清にいたる中国産の古い陶器がたくさん残っているのです。昔から日本でも茶道具として珍重されてきたので、その価値を知る人もいるでしょう。ひなびたアンティークショップのガラス棚の中に1000年近くも前の器が並んでいるとけっこう驚きます。実際、中国からコレクターが買いにくることもあるそうです。

先住民族の祈祷師が使う木工品

個性的なオラン・ウルのビーズ細工

アンティーク探しのコツ

よいアンティークを見つけるコツは、とにかく時間をかけてじっくりと見て回ることです。クチンの場合、道路に面した表に並んでいるのは手ごろなみやげ品ばかりでも、店の一番奥にアンティークが集められているという場合が多いのです。たいていの場合は値札が付いていますが、値段はあってなきがもの。店員とかけあいを楽しむつもりで値切ってみましょう。裏技としては、店のオーナーと仲良くなって自宅の倉庫を見せてもらうという手もありますが、これは多大な時間と人間性を必要とした荒技です。

古いショップハウスが連なる
メインバザール

[Data]JOHNS GALLERY
今回掲載した商品を買ったお店。家具店も営むオーナーが選び抜いたアンティークや小物が豊富に揃う。
[住所]Lot62, Main Bazaar, 93000 Kuching
[Tel](082)232-188
[営業]9:30-19:00 / 火・祝休