
今回ご紹介した動物ウォッチングのスポットのうち、しっかり準備をして出かけたいのはダナン・バレー、タビン野生生物保護区、キナバタンガン川(スカウ村)です。歩きやすいシューズ、肌を露出しない服装、タオル、飲み物、虫除け、ポケットがついたリュックサックなどが便利です。できればヒル除けソックスの持参もお勧めします。ジャングルの中はあまり日が当たらないので帽子やサングラスの必要性は低いです。野生動物が現れる場所へはできるだけアースカラーの服装を心がけてください。
その他のスポットについては軽装でも十分です。ボートに乗る場合は体感温度が下がるので薄手のカーディガンを持参してもよいでしょう。
このほか、共通事項としては双眼鏡や和英表記のついたポケット図鑑があるとその場でチェックできます。
動物ウォッチングは自分自身に知識がないとせっかくのチャンスを見逃してしまうことになりますし安全上の観点からも不安が残ります。場所によってツアーを原則にしているところもありますが、そうでなくても専門知識を持ったガイドさんと巡るツアーに参加することで楽しみがグンと広がります。せっかく訪れるならば、必要なことには費用をかけ、案内役をつけて充実した旅を実現してください。
動物ウォッチングのキーワードとなるのが「フィールドサイン」、すなわち現場に残された生き物の形跡です。例えば木の実の食べかす、餌となるフルーツの木、大型動物が歩いた後の獣道など、まずはガイドさんから教えてもらったら自分でも周囲に目を向けながら歩くことです。また、動物には大きく夜行性と昼行性があり、多くの野生動物は夜行性ですから、ナイトウォークやナイトドライブが催行されているスポットでは是非参加してみてください。
ボルネオに棲息する生き物のうち、大型動物はゾウ、ヒゲイノシシ、オランウータンくらいで実際には中型以下の動物や野鳥、昆虫が中心です。サイやバンテンはもはや幻の存在で旅行者が目にすることはかなり難しいことです。その点で、ボルネオの森は視界が開けた平原で目にするダイナミックなアフリカのサファリとは大きく異なります。それなのにリピーターになってボルネオを訪れる人が多いのは、自分の足で森の中に入り、フィールドサインを探し、五感を働かせて動物の姿を見つける楽しさがあるからです。いつ何が出てくるか分からない、ひょっとしたら出会えないかもしれない。それでも探しに行く過程が楽しい。ボルネオの動物ウォッチングの魅力はそんなところにあるようです。
