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マレー人に長〜い名前が多いワケ

日本で暮らしていると「名前」は姓と名で簡潔しているのが当たり前ですが、マレーシアに目を向けると何やら長い名前を持った人が多いことに気づきます。その成り立ちや、そこから分かる文化について簡単に触れてみましょう。


称号や尊称が追加されるたびに長くなる

マレーシアのアブドゥラ首相の正式名はYAB Dato’ Seri Abdullah bin Haji Ahmad Batawi、アドナン観光大臣はYBM Datuk Seri Tengku Adnan Tengku Mansor。このようにマレーシアには長い名前を持った人が多いのですが、その理由はさまざまな称号とこれに添えられる尊称にあります。社会に貢献した人に贈られるTun、Tan Sri、Datuk、Dato’といった称号や、首相や知事名に添えるYAB、王族の称号であるTengku、Rajaなどその数は20を超えます。また、メッカに巡礼すると男性はHaji、女性はHajahの称号が添えられます。これは古くはスルタン(君主)が統治するイスラム文化や、旧宗主国イギリスの階級制度の影響が大きいためです。これらの称号が複数に及ぶ場合にはつなげて表記してゆくため、どんどん名前が長くなってしまうというわけです。


苗字がない!家族なのに名前はバラバラ?

マレー系の人々はほぼ全員イスラム教徒です。アラブから入ってきたイスラム式の名前の成り立ちにはずばり苗字がなく、「自分の名」+bin / binti +「父の名」=「〜の息子(娘)のOO」という成り立ちです。binとは「〜の息子」、bintiとは「〜の娘」という意味の言葉で、呼びかけは前半部分の本人の名でOK。ただし普段は省略されることもあります。前述した首相の名前は詰まるところAbudullahにたどり着く、ということが分かります。
こうした成り立ちのため、祖父がAさんなら、父の名はB bin A、その娘の名はC binti Bとなり、同じ家族でも名前はそれぞれ異なります。苗字がないので女性は結婚しても名前に変更がありません。所変われば名前という概念もさまざま。これもマレーシアを知るひとつのキーワードではないでしょうか。



●Malaysia web magazineについて●Malaysia web magazine「m-style」は、マレーシアの旬な情報や旅の魅力をお届けするページです。(毎月1回更新)掲載されているデータは2008年2月20日現在のものです。