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人物インタビュー
オランウータンの森を守りたい 〜新井卓治さん〜
(社)日本マレーシア協会の専務理事として多方面で活躍される新井さん。マレー語を駆使し、マラヤ大学大学院マレー研究アカデミー博士課程へ進まれたほどのマレーシア通。協会の事業の一つ、サラワク州で続けている植林活動についてお話を伺いました。
新井卓治 (あらい・たくじ) Profile
新井卓治 (あらい・たくじ)
東京都生まれ。1992年(社)日本マレーシア協会入局、97年より専務理事。植林活動、留学生支援、文化交流など協会事業において中心的役割を果たしている。著書に『マレーシアを旅する会話』(三修社)、『今すぐ話せるマレーシア語』(ナガセ)など。

Interview

Q: (社)日本マレーシア協会の植林活動についてお聞かせいただけますか?
A: ご存知の通り、世界規模で進む森林伐採は災害を引き起こし、そこに暮らす動物や人間生活をも脅かす深刻な問題です。このため、平成5年度から当協会ではサラワク州の熱帯雨林の保護と、そこに暮らす動物たちの生活を守るため「オランウータンの森基金」を設立しました。植林を進めることによって従来の林業を維持することも可能になり、循環型の経済効果をもたらすわけです。

Q: 活動の成果はいかがですか?苦労されることは?
A: 森林伐採の深刻さは今も続いていますが、幸いサラワク州は雨も降りますから、アフリカのように乾いた大地に比べ成果が出やすい土壌です。植林から5年間しっかりケアすればたくましく育ってくれます。ただ、植林はサラワク州の奥地へ入っていくこともあり、その際は地元の先住民の方たちと意思疎通をきちんと図った上で活動を開始しなくてはなりません。そうしたステップを踏んで植林へと結び付けていくことはなかなか骨の折れる作業ですね。

Q: 日本からの植林体験ツアーも実施されているそうですね?
A: はい、この7月でツアーも5回目を迎えます。実際に足を運んで「小さなアクションでも何かを行うことができる」、それが「自然環境や土地の人々の役に立つ」ことを参加者の皆さんはとても印象深く感じていらっしゃいます。年齢層も実に幅広く、これまでに1歳半のお子様から80代まで様々な方が参加してくださいました。ツアープログラムで開催される地元住民との交流プログラムも好評です。

Q: 新井さんご自身、この植林活動にどんな思いを寄せていらっしゃいますか?
A: 樹木の成長は長い年月をかけるもの、つまり次の世代へとつなげる活動です。植林ツアーには小中学生の子供たちも多く参加してくれますが、これはとても意義深いことだと思っています。現在の取り組みが彼らの時代に大きな成果を生み、さらにその次の世代へと受け継がれていくことで、オランウータンの棲む森が本来の姿を取り戻し、人間にとっても持続可能な発展をもたらすことを願っています。

ありがとうございました。
熱帯アジアから輸出される木材の半数は日本で消費されており、サラワク州の自然保護は私たちにとっても決して他人ごとではありません。新井さんがおっしゃるように、長い年月がかかる植林活動ですが、その過程で日本とマレーシアの間に新しい交流の輪が広がってきたことを大切にしたいですね。


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Malaysia web magazine「m-style」は、マレーシアの旬な情報や旅の魅力をお届けするページです。(毎月1回更新)
掲載されているデータは2006年6月20日現在のものです。